Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究は、Arcobacter属菌の我が国における分布状況を疫学的に明らかにすることを目的としている。具体的には(1)one-stepPCR法による簡易Arcobacter属菌同定法の確立、(2)日本の家畜、および食肉におけるArcobacter属菌感染状況の検討、(3)日本の食中毒事例からの本菌分離の検討、(4)食肉処理工程における本菌による汚染の可能性の検討。の四つの項目について検討した。本研究期間中に得られた主な成績は以下の通りである。1)Arcobacter属菌(A.butzleri,A.cryaerophilus 1A,1B,A.skirrowii)を同定する種特異的PCR法を確立した(Kabeya et al.,Int.J.Food.Microbiol.,2002)。2)本菌が日本の家畜(牛、豚、鶏)の糞便中から高率(3.6〜14.5%)に検出され、とくに鶏において広く分布することを明らかにした(Kabeya et al.,Vet.Microbiol.,2003)。3)日本の市販食肉における本菌の汚染状況について併せて検討したところ、高率(2.2〜23.0%)に検出され、やはり、鶏肉において特に高い値を示した。特に、A.butzleriが日本では広く分布することが明らかとなった。さらに分離菌の各種抗生物質に対する感受性を明らかにした(Kabeya et al.,Int.J.Food.Microbiol.,投稿中)。4)我が国の食鳥処理施設において、各処理行程における試料から本菌の検出について検討したところ、湯付けの過程においてA.butzleri,A.cryaerophilus1B,A.skirrowiiが分離された(Kabeya et al.,投稿準備中)。我が国の食鳥処理施設での本菌の汚染について初めて明らかにした。5)日本の食中毒事例からの本菌分離に関しては、引き続き数例試みているものの、現在までのところ分離されていない。
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