TRPチャネル蛋白のヘテロ多量体形成によるストア作動性カルシウム流入機構の再構成
Project/Area Number |
13770039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 栄作 秋田大学, 医学部, 助手 (10282162)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | TRP遺伝子 / ストア作動性カルシウム流入 / イオンチャネル / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
ストア作動性Ca^<2+>流入(SOC)機構は,血管内皮などの非興奮性細胞において,細胞の生理機能の調節に重要な役割を果たしているが,そのCa^<2+>透過性チャネルの分子本体は未だに明らかになっていない.本課題では,SOCチャネルがTRPCサブファミリーのヘテロ多量体から構成される可能性を想定し,異なるTRPCチャネルの共発現によってSOCが再構成されるか否かを解明することをその目的とした.SOC機構を有しているヒト大動脈内皮細胞にはTRPC4以外にTRPC1,TRPC3及びTRPC6がmRNAレベルで存在していることから,TRPC4とTRPC6を一過性に共発現させたHEK293細胞を用いてSOC機構を細胞内Ca^<2+>濃度測定法によって評価した.この共発現では,受容体刺激やタプシガルギン処置によって引き起こされるストア作動性のCa^<2+>流入およびBa^<2+>流入に有意な影響は観察できなかった.最近,免疫化学的な検討でTRPC4はTRPC1およびTRPC5と蛋白間相互作用を示し,TRPC6はTRPC3と相互作用することが報告されており,細胞内Ca^<2+>濃度測定での結果と一致していた.現在,TRPC4とTRPC1を共発現した細胞を評価中であるがここでもストア作動性Ca^<2+>流入の明らかな増強効果は認められていない.従って,SOCはTRPC4/TRPC6及びTRPC4/TRPC1の組み合わせでは説明できない可能性が示唆されるが,とくに一過性発現細胞では内因性のSOC機構に関連して個々の細胞間での測定値の誤差が大きいという実験系の問題点があり,今後TRPC蛋白を安定的に発現させた細胞を用いた評価によって結論を得たいと考えている.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)