新規分化誘導システムを用いた免疫グロブリン遺伝子の高次組換え機構の解析
Project/Area Number |
13770159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
真木 一茂 医科歯科大, 助手 (10311424)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 免疫グロブリン / 遺伝再構成 / B細胞分化 / メチル化 / アセチル化 / ヒストン / Igβ / クロマチン |
Research Abstract |
プレB細胞レセプターは、プロB細胞からプレB細胞への分化の誘導や、H鎖遺伝子座における対立遺伝子の排除、ならびにL鎖遺伝子座におけるV-J組換えの活性化といったB細胞の初期分化における重要なイベントに関与していると考えられている。最近、我々はプロB細胞上のIg β分子を架橋することでH鎖遺伝子座における遺伝子再構成の抑制とL鎖遺伝子座におけるV-J組換えの促進が誘導できることを明らかにした。Ig遺伝子の組換えは、DNAのメチル化やヒストンのアセチル化に伴うクロマチン構造の変化によって制御されていると考えられている。そこで我々は、Rag-2ノックアウトマウスの骨髄細胞を抗Ig β抗体で架橋刺激することでL鎖遺伝子座におけるメチル化の頻度が変化するか否かを検討した。その結果、プロB細胞上のIg βを架橋するとκL鎖germline transcriptionは亢進するものの、κL鎖遺伝子領域におけるDNAの脱メチル化は誘導できないことが判明した。つぎにIg βの架橋刺激によってIg遺伝子座におけるヒストンのアセチル化の頻度がどのように変化するかについて解析した。その結果、プロB細胞上のIg β分子を架橋することでH鎖遺伝子座における脱アセチル化が誘導される一方、L鎖遺伝子座におけるアセチル化が亢進した。以上の結果から、免疫グロブリン遺伝子座におけるaccessibilityの制御にはDNAの脱メチル化は必須ではないが、ヒストンのアセチル化が重要であることが強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)