高齢者における長期温水浴が止血機能に与える効果に関する研究
Project/Area Number |
13770205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
加藤 ゆみ 愛知医科大学, 医学部, 助手 (80329789)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 温水浴 / 高齢者 / 発汗障害 / 止血機能 / リハビリテーション / 自律神経機能 / 脳血管障害 |
Research Abstract |
高齢者(脳梗塞既往者及び血栓性疾患のない者)において、38℃、30分間の微温浴中には、血中Noradrenalin(NAd)が低下し、交感神経系の抑制効果が期待された。また、脳梗塞既往者では、出浴後にplasminogen activator inhibitor type-1(PAI-1)抗原量が有意に減少し、血栓形成傾向が改善される可能性が見られリハビリテーションとしての有効性も示唆された。 高齢者の入浴では、入浴前後や室内外の温度差による血圧の大きな変動や出浴後の脱水に注意して、安全で効果的な入浴法を確立すれば、今後の梗塞の再発防止や予防に有効となる可能性が考えられた。 本年度は、(1)発汗障害のある患者で、38℃、30分間の微温浴を施行した。体温もわずかな上昇傾向を認めたのみで、循環系にも負担は認めず、血中NAdレベルの低下を認め、交感神経系の抑制が示唆された。また、PAI-1抗原量の有意な減少も見られ、抗血栓効果が示唆された。発汗障害のある患者においても、有効かつ安全性である事が示唆された。 (2)降圧剤や抗血小板剤等を服用していない事を確認した血栓性疾患のない高齢者で、38℃、30分間の微温浴を日常の習慣として利用した場合の効果について検討した。 早朝空腹時に採血をし、その翌週から週に1回、38℃、30分間の微温浴を4週間に亘って行った。そして、第5週目には、再度早朝空腹時に採血した。第5週目には血中Adrenalin(Ad)レベルが低下し、交感神経系の緊張状態がとれる可能性が示唆された。また、PAI-1抗原量の有意な減少に加え、血小板分子マーカーであるβ-トロンボグロブリン(β-TG)、血小板第4因子(PF4)の有意な減少も見られ、抗血小板効果が示唆された。 血栓性疾患におけるリスクファクターにも低下が認められ、抗血小板剤を使用している血栓性疾患に対するリハビリテーションやその予防法としての有効性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)