慢性関節リウマチ患者滑膜細胞におけるトロニボキサンA_2の役割
Project/Area Number |
13770244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
淺沼 ゆう 聖マリアンナ医大, 助手 (60308400)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / トロンボキサンA_2 / トロンボキサンA_2受容体 / 変形性関節症 / 滑膜細胞 |
Research Abstract |
トロンボキサン(Thromboxane : TX)A_2は,血小板凝集や血管平滑筋収縮作用などで知られるアラキドン酸代謝産物である。最近,TXA_2の免疫系での役割が注目されている。そこで、慢性関節リウマチ(RA)の病態形成にTXA_2が及ぼす作用を明らかにするため,RA滑膜細胞で検討した。 本研究は本学生命倫理委員会の承認を得た上で、患者から文書によるインフォームドコンセントを得て実施した。RA6例および変形性膝関節症(OA)4例の滑膜細胞から総RNAを抽出し,TXA_2受容体mRNA発現の有無をRT-PCR法により解析した。RA滑膜細胞ではOAに比べてTXA_2受容体mRNAの発現を強く認めた。さらに、PCR産物をダイレクトシークエンス法にて確認した結果、既知のTXA_2受容体cDNAシークエンス配列と一致した。次に、RAおよびOA滑膜組織でのTXA_2受容体発現をin situ hybridization法により確認したところ、RA滑膜組織では、滑膜表層細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞にTXA2受容体の陽性信号を強く認めたが、OAでは滑膜表層細胞に非常に弱い陽性信号を認めるのみであった。RA滑膜細胞および組織にてTXA_2受容体mRNAの発現が認められたことから、その発現を調節する因子についても検討した。RA滑膜細胞をIL-1またはTNF-αで刺激して、24時間後に総RNAを抽出してRT-PCRを行った結果、未刺激の場合と比較してTXA_2受容体mRNAの発現が亢進していた。また、TXA_2 agonistのU46619は、TNF-αで刺激したRA滑膜細胞の増殖を抑制した。以上より、本研究によりRA滑膜細胞でのTXA_2受容体の存在が明らかとなり、RAの病態においてTXA_2がこれまで知られていない生理活性をもつことが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)