Project/Area Number |
13770265
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
香川 浩一 大分医科大学, 医学部, 助手 (10295173)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | TGF-β1 / 肝線維化 / 活性化メカニズム / 肝硬変 / 血漿 / 蛋白分解酵素阻害剤 / 免疫組織化学 / IL-18 |
Research Abstract |
平成14年度は以下の2点についての検討を行った。 1)慢性肝疾患患者血漿中の活性型および不活性型TGF-β1の定量と活性化メカニズム 健常者、慢性肝炎患者および肝硬変患者血漿中の活性型および不活性型のTGF-β1濃度をELISA法を用いて測定した。不活性型のTGF-β1濃度は肝硬変患者にて有意に上昇していたが、活性型は上昇していなかった。血漿中の総TGF-β1量に占める活性型TGF-β1の割合は、健常群で30%、慢性肝炎群で36%、肝硬変群で19%であり、慢性肝炎群において最も高い割合であった。この結果は、肝硬変群よりも慢性肝炎群の血漿において、TGF-β1の活性化が促進している可能性が示唆された。次に各患者血漿に種々の濃度の活性型recombinant TGF-β1を添加した後に、活性型および不活性型TGF-β1濃度を測定した。血漿に活性型TGF-β1を383pg/ml加えると、健常群では、添加量の3.4%の活性型TGF-β1量が増加したが、慢性肝炎群、肝硬変群ではそれぞれ5.2%、16.4%の減少であった。以上の結果より、肝硬変群では、健常者と比較して、TGF-β1の活性型と不活性型との平衡が不活性型に傾いており、血漿内で増加しているTGF-β1は殆どが不活性型であると考えられた。肝硬変症の血漿中では、健常者と比較して、活性化されたTGF-β1はより早急に不活性型へと変化している可能性がある。 2)肝障害動物モデルにおけるサイトカインの線維化抑制効果 肝障害動物モデルにおけるIL-10およびTGF-β1の抗線維化作用を確認することを目的として、日本白色うさぎ5匹に四塩化炭素投与して肝障害動物モデルの作成を行った。動物モデルの肝内にそれぞれのrecombinantサイトカインを投与し、コントロール群(2例)と比較した。抗炎症性サイトカインの作用によって肝線維化の抑制が確認できることが予想されたが、有意な効果は認められなかった。
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