Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
血球貪食症候群は高サイトカイン血症を背景に発症し,その原因としてT細胞異常活性化が報告されている。小児血球貪食症候群におけるT細胞活性化制御/調節分子であるctotoxic T lymphocyte-associated antigen4 (CTLA-4)の病態への関与について,1)フローサイトメトリ一法によるT細胞におけるCTLA-4の発現について(細胞内及び細胞表面発現量の解析),2)CTLA-4 exon1 49A/G遺伝子多型と臨床症状との相関について,検討を行った。 (結果)1.急性期小児血球貪食症候群患者5例において,活性化T細胞(HLA-DR, CD28陽性)の増加に比較してCTLA-4の発現量は低く,解熱後の回復期に増加するという新しい知見を得た(投稿中)。 2.CTLA-4 Exon1 49A/Gの遺伝子多型について,小児血球貪食症候群患者とコントロール群においてA allele, G alleleの保有率は有意差を認めなかった。患者群でG alleleを有する(T細胞活性化抑制作用が弱い)症例で血球貪食症候群のマーカーとなる血清LDH・フェリチン値,尿β2ミクログロブリン値がA alleleを有する症例と比較して有意に高値であった。同様に末梢血白血球数,血小板数についてもG alleleを有する症例で低値であった。また,臨床症状ではG/Gのalleleを有する症例で痙攣・意識障害の中枢神経症状を呈する症例が多く,治療開始後の有熱期間も有意に長かった(投稿準備中)。以上,小児血球貧食症候群においてCTLA-4の発現量及び遺伝子多型が病態・重症度に関与する可能性を示唆する結果を得た。
|