真皮エラスチン関連マイクロファイブリルによるTGF-β活性制御機構
Project/Area Number |
13770464
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
磯貝 善蔵 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20285208)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | LTBP / マイクロファイブリル / ファイブリリン / 強皮症 / バーシカン |
Research Abstract |
マイクロファイブリルはファイブリリン(fibrillin-1)を主成分とし、皮膚を始めとして肺、腎臓など広範囲に分布する結合組織の重要なエレメントである。マイクロファイブリルはLatent TGF-β binding protein(LTBP)を通じてTGF-βを不活性の状態で結合組織に貯蔵する。真皮でのLTBP-1の分布はマイクロファイブリルのそれと類似することが明らかになっている。それ故LTBP-1が真皮にどのように取り込まれているか、またどのように活性化されるかは重要な問題である。 変性溶媒を用い、免疫組織化学を用いた実験によって、真皮においてLTBP-1の殆どが非共有結合でマイクロファイブリルと結合している一方、ファイブリリンは他の結合組織と共有結合でリンクしていることを見い出した。さらにプラスミンの濃度依存性にLTBP-1のTGF-β結合部分とファイブリリン結合部位を含む断片が遊離されることを見い出した。またこのLTBP-1の真皮組織からの遊離はファイブリリンのLTBP-1結合部位を含む断片の遊離と相関することを見い出した。つまり真皮においてはファイブリリンの分解がLTBP-1の結合組織からの遊離につながり、TGF-βの活性化の最初のステップになり得ることが示唆された。これらのことから、強皮症やタイトスキンマウス(ファイブリリン遺伝子に変異をもつ強皮症モデル動物)でのTGF-βの活性化機構を説明しうることが可能である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)