膠原病の病理生理における抗hnRNPA2/B1自己抗体の意義の解析
Project/Area Number |
13770468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤本 美津夫 自治医科大学, 医学部, 助手 (80326850)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | hnRNP / GST結合組換 / ELISA / 膠原病 / GST結合組み換え蛋白 |
Research Abstract |
GST結合蛋白を用いたheterogeneous nuclear ribonucleoprotein (hnRNP)A2、B1およびB0自己抗体検出ELISAプレートによる検定はコントロールの希釈系列を用いた検定でも成績が安定せず、実用化に困難が生じたため、従来のイオン交換カラム、ssDNAアフィニティーカラムを用いて固相化蛋白を確保することとした。このため処理検体数は制限されたが、新たに全身性エリテマトーデス(SLE)4例、円板状エリテマトーデス(DLE)3例、強皮症(SSc)3例、皮膚筋炎(DM)2例について血清中の抗hnRNP自己抗体の測定を試みた。この結果慢性関節リウマチで37.5%(3/8例)、SLEで46%(6/13例)、強皮症で40%(4/10例)、シェーグレン症候群で0%(0/3例)、皮膚筋炎で0%(0/2例)、ベーチェット病で0%(0/5例)という結果を得た。各種膠原病において明らかな特異性はみられず、これはSmolenら(Int Arch Allergy Immunol,1996)の報告とほぼ一致した結果となった。またSLE12例、DLE6例、SSc4例について生検にて採取された皮膚組織において、A2/B1蛋白を個別に認識する抗体4G8、2B2を用いて抗原の分布を解析した。A2/B1t蛋白の分布には明らかな差は認められず、有棘細胞層下層および浸潤リンパ球の一部が染色された。凍結切片を用いた個々の細胞内での抗原蛋白分布は、核内、細胞質染色パターンであり、細胞膜が有意に染色された症例は認められなかった。これは増殖に伴いRNA合成がさかんな細胞群と一致しており、膠原病の病態との関連性は低いと考えられた。症例数が少ないため今後の検討が必要と思われるが、特定の膠原病発症とheterogeneous nuclear ribonucleoprotein (hnRNP)A2、B1およびB0自己抗体産生との関連性は低いと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)