放射線治療の効果を腫瘍の酸素状態から予測する核医学的手法の開発
Project/Area Number |
13770520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 天之 慶應大, 医学部, 助手 (00286585)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ^<99m>Tc-HL91 / 腫瘍低酸素 / 放射線治療 / 治療効果予測 / 放射線感受性 / 核医学 |
Research Abstract |
肺腺癌HLCおよび類上皮癌KB3-1に対して10Gy,胃癌MKN45に対して15Gyと20Gyの一回照射を行い、さらにKB3-1を用いて照射時点の腫瘍サイズの異なる2群を作成し20Gyの一回照射を行った。これらの腫瘍の生育と^<99m>Tc-HL91の集積を非照射の腫瘍とともに定期的に追跡した。本実験結果から、 1.照射前の腫瘍へのHL91の取り込みによって、その腫瘍の放射線反応性を予測することは困難であった。しかし、取り込み量が常に多い肺癌HLCは放射線反応性不良であった。 2.放射線に反応し生育の抑制が認められた腫瘍は、非照射の腫瘍よりも取り込みが低く、非照射腫瘍よりも壊死の部分が増加していた。 3.照射後に集積が増えた腫瘍は成長抑制も認められず、放射線に対する反応が不良であった。 4.逆に、照射後集積が減少した(あるいは増加してもその程度が小さい)腫瘍では成長が抑制され、放射線に対する反応が認められた。KB3-1 20Gy照射の実験から放射線感受性の腫瘍は経時的に取り込みが減少していくことがわかった。 5.放射線抵抗性の腫瘍には、サイズ増大は強いがHL91の取り込みはあまり増加しないものとサイズ増大は弱いがHL91の取り込み増加の著しいものの2通りあった。前者はviable部主体、後者は低酸素領域が主体ではないかと推測される。したがって前者では再照射を試みる価値はあるかもしれないが、後者では低酸素状態に陥っているため途中で照射を追加しても効果は期待できないのではないかと考える。今後この2タイプの腫瘍に関して追加照射を行い、その後の経過を追跡する実験を計画している。 以上より腫瘍への^<99m>Tc-HL91の取り込みを経時的に追うことで、放射線照射に対する反応性を非侵襲的に評価でき、放射線治療の継続や変更などの照射計画を立てるに際して臨床的に有用と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)