VEGF遺伝子プロモーター多型と糖尿病網膜症との関連の検討
Project/Area Number |
13770654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
井上 清彰 埼玉医大, 医学部, 助手 (10327033)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | VEGF / 糖尿病 / 網膜症 / 多型 |
Research Abstract |
糖尿病網膜症に中心的役割を果たすと考えられているVEGFについて、遺伝因子としての役割を検討した。 (1)糖尿病網膜症とVEGF多型との関連 プロモーター領域T(-1498)C, G(-1190)A, G(-1154)A、5'非翻訳領域C(-634)G, C(-7)T、3'非翻訳領域C936T, G1612Aについて検討したところ、C(-634)Gはgenotype, alleleともに、C936Tはalleleにおいて、網膜症と有意に関連していた。 (2)多重ロジスティック回帰分析による検討 罹病期間、収縮期血圧、インスリン治療とともに、C(-634)G genotypeが網膜症発症の有意な危険因子であった(p=0.0018)。 (3)多型のハプロタイプ解析 プロモーター領域、5'非翻訳領域の5つの多型は大きく4つのハプロタイプを形成していた。網膜症の有無で比較すると、-1498T/-1190G/-1154G/-634C/-7Cハプロタイプが、網膜症で有意に増加し(p=0.0035)、一方-1498T/-1190G/-1154G/-634G/-7Cが網膜症で有意に減少していた(p=0.031)。2つのハプロタイプは-634多型のみが異なっており、-634多型が網膜症と直接関連していることが示唆された。 (4)血清VEGF濃度とVEGF多型との関連の検討 健常人64例(22〜33歳)について、C(-634)GのCC genotypeはその他のCG, GG genotypeと比較して、空腹時血清VEGF濃度が有意に高値であった(p=0.021)。その他の多型には有意差を認めなかった。 これらの成績から、VEGF遺伝子C(-634)G多型は糖尿病網膜症の新たな遺伝的リスクファクターであることが示唆される。今後、転写活性の比較をLuciferase Assayにて検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)