Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
平成13年度研究実績1.ヒトVEGF/ヒトRNaseのconjugate作製食道扁平上皮癌においてVEGFの過剰発現がそのリンパ節転移、微少血管密度、予後のいずれにも相関し、VEGFは食道扁平上皮癌の腫瘍発育・転移の促進に関与していることを明らかにしたため、VEGFを分子標的とした新しい癌治療法の基礎的検討としてヒトVEGF/ヒトRNaseのconjugate作製を計画した。ヒトVEGFの精製のため、VEGF産生細胞(Sf21細胞)の培養を施行した。これによりVEGFを精製する予定である。今後は得られるVEGFの精度、その評価やconjugate作製にあたり、その使用濃度等の条件設定を検討する。また、ヒトリコンビナントRNaseのなかでRNase Inhibitor結合部位を削除し最も殺細胞効果の強いdes1-7RNase1を採用し、これによりヒト生理活性物質のみからなるターゲット療法となることを期待する。2.ヒトVEGF/ヒトR Naseのconjugateからなるリコンビナント蛋白の作製ヒト型RNase発現プラスミドpBO49とヒト型VEGF発現プラスミドを用いて、ヒト型VEGF-RNase接合遺伝子を有する発現ベクターをクローニング中である。現在、安定した結果が得られず、条件設定等再検討中である。