大動脈弁温存基部再建における大動脈弁開閉動態の解析―心臓内視鏡による検討―
Project/Area Number |
13770738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
古川 浩二郎 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (90264176)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 大動脈基部拡大 / 自己弁温存 / 大動脈弁閉鎖不全 / 自己肺動脈弁移植 |
Research Abstract |
自己肺動脈弁移植術における基部拡大モデルおよび弁開閉状態の検討 (方法) 静止モデル:雑種成犬を用いた。全身麻酔下に開胸し、心臓・大血管を一塊として摘出した。上行大動脈を大動脈基部根部まで十分に剥離した。全てのバルサルバ洞を切除し、左右冠動脈をボタン状に切り抜いた。次に、右室流出路より肺動脈分岐部まで肺動脈弁を含め摘出した。その摘出した自己肺動脈グラフトを大動脈弁輪に逢着した。自己肺動脈グラフトのSinotubular junctionの内外に針糸をかけ、その糸を水平に牽引できる様にして基部拡大モデルを作製した。自己肺動脈グラフトに生理食塩水を50mmHgの圧にて還流した。牽引する重量・方向を変更し、それぞれの条件下に内視鏡を用い、弁接合状態を観察した。 心拍動モデル:静止モデルと同様の方法にて自己肺動脈弁を移植した。その後、透明な人工栄養液であるTyrode液を36℃に加温・酸素化し、自己肺動脈および左心房に還流し、心拍動モデルを作製した。肺動脈に内視鏡を挿入し、心拍動状態における大動脈弁位に移植された肺動脈弁の開閉動態をハイスピードビデオ(250 frames/second)に記録した。同時に心電図・大動脈圧・左室圧・左房圧をそれぞれ記録した。また、静止モデルと同様の方法にて基部拡大モデルを作製し、心拍動状態における肺動脈弁の接合状態を観察した。 (結果) 静止モデル:Sinotubular junctionを拡大させることにより、大動脈弁位に移植された肺動脈弁の中心部での接合不全を認めた。その接合不全の程度は、Sinotubular junctionの拡大程度に比例して増加した。また、その接合不全は、特に交連部の拡大程度と強く関連していることが示唆された。 心拍動モデル:移植された肺動脈弁は、正常の大動脈弁とほぼ同様な開閉動態を示した。また、基部拡大モデルでは、静止モデルと同様の結果が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)