Project/Area Number |
13770812
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
三尾 健介 東京女子医大, 医学部, 助手 (50300778)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 軟骨細胞 / アガロースゲル三次元包埋培養 / 間歇的圧縮負荷 / IL-1β / mRNA / RT-PCR / aggrecan / aggrecanase |
Research Abstract |
関節軟骨細胞に対する間歇的圧縮負荷の影響を検討した。日本黒色和牛の関節軟骨細胞をアガロースゲル包埋三次元培養し、生理的な間歇的圧縮負荷を加えた。特注の負荷装置(泉工医科工業)を作成し、1Hz,24時間の負荷を加えた。IL-1β(50ng/ml)刺激を加えた状態でも同様の実験を行った。負荷後にアガロースゲルからRNAを抽出してaggrecan, typeII collagen, aggrecanase 1, 2, MMP3のmRNA発現量をRT-PCR法にて半定量的に測定して比較検討を行った。 アガロースゲル包埋培養細胞からRNAを抽出することはとても労力を要するが、我々はゲルの凍結及びRNA queous Kit(Ambion)を用いることによって可能であった。これにより軟骨細胞をより生理的に近い三次元培養下で機械的圧縮負荷を加え、遺伝子発現に対する影響を比較検討した。 生理的な間歇的圧縮負荷によって軟骨基質合成因子であるaggrecanaseやtypeII collagenのみならず、破壊因子であるaggrecanase 1,2,MMP3のmRNA発現が増加した。これは生理的負荷によって、軟骨基質分子の活発な代謝回転が引き起こされている可能性を示唆している。 一方、IL-1β刺激によって合成因子は低下し、破壊因子は増加したが、生理的負荷を加えることによって破壊因子であるaggrecanase 1 及び2 の有意な抑制が見られた。Aggrecanase 1 及び2 は近年、軟骨基質の主要な破壊酵素、さらには変形性関節症の病因としても注目されている。生理的な間歇的圧縮負荷がIL-1β刺激によるaggrecanase 1 及び2 の遺伝子発現を抑制することは、負荷が軟骨細胞にとって重要な因子であることを示し、今後の臨床的な軟骨修復治療や軟骨培養、移植などに対して生理的負荷が有効である可能性を示唆している。
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