腎細胞癌発生におけるVHL遺伝子の分子生物学的役割・関与の解明に関する研究:ユビキチン化の新規標的蛋白質の同定
Project/Area Number |
13770891
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
久米 春喜 国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (10272577)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | VHL遺伝子 / ユビキチン化 / エクソン2 / 腎細胞癌 / Two Hybrid法 / Two Hybrid System / クローニング / Exon2 |
Research Abstract |
von Hippel Lindau病(VHL病)は中枢神経系Hemangioblastoma、網膜angioma、腎細胞癌など全身に腫瘍を多発する疾患である。原因遺伝子としてVHL遺伝子が近年クローニングされた。VHL遺伝子の変異は同時に散発性の腎細胞癌の約70%においても認められ、腎細胞癌の発生に深く関与している。またその遺伝子産物(以下pVHL)はいくつかのタンパクとcomplexを形成しubiquitin ligaseとして機能することが判明した。 VHL遺伝子は3つのエクソンよりなるが、pVHLはexon3に相当する部分が上記のcomplex形成に関与し、exon1および2に相当する部分の一部が基質を認識する部分であると考えられている。 本研究ではVHL遺伝子exon2に的を絞り、yeastのtwo hybrid systemにより新規の遺伝子をスクリーニングし、同定・クローニングする。Exon2はubiquitin化の基質を認識する重要な一部分であり、また実際に腎細胞癌でVHL遺伝子変異の多く認められる部分であるからである。 初年度は、既にexon2の変異が同定されている腎細胞癌培養細胞(NHK124、東京大学医学部泌尿器科で樹立されているもの)よりcDNAライブラリーを作成し、Exon2が正常とされているアマシャムファルマシア祉製の正常腎cDNAライブラリーとの比較(Two Hybrid Systemでの結果の比較)により、よりよい候補を検索した。初年度のスクリーニングでははっきりしたものが得られなかったが、本年度の再試にてHypoxia Induced Factor 1 α (HIF 1 α)と相同性の高いクローンを見出した。現在、再現性のチェック、および全長のクローニングを同時に進めている。 一方で、私がフォローしていたVHL病患者のVHL遺伝子変異についてのスクリーニングで興味深い知見が得られた。Exon2に変異を有し、褐色細胞腫を合併したVHL病患者で、腎細胞癌では正常のAlleleがLossし、変異を有するAlleleが残っていたが、褐色細胞腫では変異を有する方のAlleleの脱落が認められた。したがってこの遺伝子変異は腎細胞癌発生に比較的重要な役割を果たしている可能性がある。この変異をも含めたBaitの作成を進めたいと考え、plasmidを作成した。現在、ライブラリーよりスクリーニング中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)