Research Abstract |
三次性上皮小体機能亢進症患者の手術検体からDNAを抽出してDNA多型プローブ(pH3H2,pEFD145,pINT800,p9A7,p9D11,p30-1-60,pEFD64.1,pYNZ86.1等)の選択を行い、さらに、得られた上皮小体組織および正常組織のDNAを制限酵素(TaqI, MspI, HindiIII, RsaI, PvuII等)で消化してアガロースゲル電気泳動、サザントランスファー、プローブのアイソトープによるラベリングを経てサザンブロットハイブリダイゼーションを完成させた。プローブの標識はランダムプライマー法を用いた。以上のようなrestriction fragment length polymorphism analysis(RFLP解析)により検討した。方法としては手術検体を用いて先程のRFLP解析を行い、染色体2p、3p、17p上のloss of heterozygosity(LOH)およびreplication error(RER)の有無を調べた。結果は1例のみ染色体2p、3p上のLOH陽性を示したが、RERは検出されず染色体17p上においてはLOH・RERともに検出されなかった。LOH陽性の判定は片方の対立遺伝子の消失を観察した。残りの3例ではどの染色体領域においてもLOH・RERとも検出されなかった。この結果に加え、5/6腎摘出したラットにより腎不全ラットモデルを作製して、慢性的な尿毒症状態を持続させて腹膜潅流を用いてカルシウムの値を操作することにより二次性さらに三次性上皮小体機能亢進症のラットモデルを作製した。このラットモデルより採取した上皮小体についても同様にRFLP解析を行い、続発性上皮小体機能亢進症における尿毒症の状態が染色体異常に及ぼす影響について、すなわち続発性上皮小体機能亢進症において慢性的に尿毒症の状態が続き上皮小体がもはや血中カルシウム値と関わりなく自律性をもってPTHを分泌するに至る過程で、いくつかの染色体領域においてLOH陽性などの異常がみつかっており、有意義な結果が得られている。 なお、Transplant ProceedingにLoss of heterozygosity in tertiary hyperparatyroidismを発表した。
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