Project/Area Number |
13770929
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
大久保 智治 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00326224)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | ヒト卵巣 / テロメア / テロメレース / 顆粒膜細胞 / 黄体寿命 / 生体時計 / 卵胞細胞 / 免疫組織化学法 / 卵巣寿命 |
Research Abstract |
ヒト卵巣機能の寿命はほぼ一定しているものの、卵巣機能の寿命を明確に説明する報告はほとんど見られない。テロメアは染色体末端につくTTAGGGの反復配列であり、染色体安定性や染色体末端維持に欠かせない構造である。細胞分裂ごとに短縮するテロメアは細胞増殖脳の分子時計の役割を果たすと考えられている。テロメレースはリボヌクレオ蛋白酵素で、このDNA反復配列を染色体末端に延長し、その活性は胚や幹細胞、がん細胞において高値である一方、多くの体細胞組織においては活性を示さない。生体時計といわれるテロメアやテロメレース発現と卵巣機能の寿命との関連を検討するため、ヒト卵巣におけるテロメレース発現、活性、テロメア長を調べた。 京都府立医科大学産婦人科において1998年以降、Informed consentの得られた症例について正常卵巣検体を用いて免疫組織化学法を行った。同方法によるテロメレース発現の局在は、卵細胞には認められず、卵巣内の動脈壁、卵胞細胞の一部に認められた。また黄体化細胞にも発現を認めた。さらにTRAP法を用いて顆粒膜細胞におけるテロメレース活性を検討したところ、活性はほとんど認められなかった。しかし牛胎児血清含有培養液で培養後の顆粒膜細胞においてはその活性は明らかに上昇した。顆粒膜細胞におけるテロメア長をtelomere length assayを用いて検討したところ、他の卵巣がん細胞株のテロメア長と比較して明らかな短縮を認めなかった。 卵胞細胞におけるテロメレース発現は、排卵、黄体化という月経周期における過程において劇的に変化する。これは黄体寿命と関係することが示唆される。卵巣の他構成細胞やゴナドトロピンとの関連の検討を要する。卵巣内血管における発現は卵巣内血管構成に関与すると考えられる。これら検討後、学会、論文発表を行っていく予定である。
|