妊娠におけるT細胞,CD56^<bright> NK細胞の妊娠維持に果たす役割について
Project/Area Number |
13770931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
梅影 秀史 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (60295780)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 妊娠 / HLA-G / 免疫 / サイトカイン |
Research Abstract |
ヒト着床現象や胎盤形成において、母児間での相互作用の重要性が指摘されている。妊娠中の母体免疫は抑制状態ではなく、着床部においては、むしろ母体脱落膜中のリンパ球やマクロファージは活性化状態にあり多数のサイトカインを産生している(免疫賦活説)。しかし、現在のところ母体の免疫担当細胞に対する、胎児側からの活性化因子は明らかではない。一方、絨毛細胞はHLA-Gを発現している。HLA-Gは多型に乏しく、Tリンパ球からの攻撃を回避することにより胎児は母体から守られていると考えられている。今回、HLA-Gが母体免疫担当細胞のサイトカイン産生に及ぼす影響を検討し、免疫賦活説におけるHLA-Gの果たす役割を考察した。また、Tリンパ球は産生するサイトカインによってTh1型(IL-2、TNF-α、IFN-γ)とTh2型(IL-10、IL-4)とに分類される。IL-10やIL-4は胎盤形成に作用し妊娠維持に有用であり、TNF-α、IFN-γは流産に関与することが知られている。妊娠中はTh2型サイトカインが優位な状態であることも明らかになった。また今回、HLA-G刺徴により免疫担当細胞からのIL-10の産生が増加し、TNF-α、IFN-γの産生を減少させることか明らかになった。すなわちHLA-Gは、Th1型サイトカインの産生を抑制し、Th2型サイトカインの産生を増加させることにより妊娠維持に作用することが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)