上気道におけるCD14およびTO11様受容体を介した生体防御機構の解明
Project/Area Number |
13770972
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
光沢 博昭 札幌医大, 医学部, 助手 (40325874)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | CD14 / Toll様受容体 / 自然免疫 |
Research Abstract |
平成13年度には以下の研究の進展があった. 1.上気道の感染防御機能を担っている口蓋扁桃においてToll様受容体2の発現を認めた. 2.Toll様受容体2(TLR2)を強制発現させたHEK293細胞株に対し、グラム陽性薗の菌体構成成分であるペプチドグリカン(PGN)を加えて刺激するとPGNの濃度依存性にNF-κBの活性化が誘導された.またこの反応は、従来よりPGNの受容体と考えられてきたが細胞内ドメインをもたないGPI結合蛋白であることにより、単独ではシグナル伝達できないと考えられてきたCD14を細胞膜に共発現させることにより増強した. 3.TLR2とCD14の細胞外ドメインにおけるPGN認識機構を調べるため、TLR2の細胞外ドメインをCD14に置換したキメラ体を作成したところ、このキメラ蛋白はPGN刺激に対しNF-κB活性化を誘導しなかった.従ってCD14は機能的にTLR2の細胞外ドメインに代替出来ないことが示された。 4.TLR2の細胞外ドメインにおけるPGNの認識機構を調べるために、TLR2の細胞外ドメインをN末端側より順に欠失させた欠失変異体を作成したところ、TLR2ΔCys30-Ile64,TLR2ΔSer40-Ile64の各欠失変異体ではPGN刺激に対するNF-κB活性化は誘導されなかったが、TLR2ΔCys30-Ser39ではNF-κBの活性化が誘導された. 以上の実験結果は、上気道におけるグラム陽性菌感染におけるTLR2の重要性を示すものであり、またTLR2のPGN認識にはそのN末端側領域が重要な役割を果たしていることを示している.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)