Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ACE阻害薬による眼内血管新生抑制効果について2つの実験モデルを用いて検討を行った。 低酸素網膜症モデル:Atenorol,Amlodipine,Enarapril,Perindoprilの4種の薬剤と蒸留水をコントロールに用いて検討を行ったところ、Enarapril,Perindopriの2つの薬剤で有意に網膜新生血管の発生を抑制した。特に、Perindoprilの20mg/kg投与では網膜新生血管を80%抑制し一番強い効果があった。 脈絡膜新生血管モデル:Atenorol,Amlodipine,Enarapril,Perindoprilの4種の薬剤と蒸留水をコントロールに用いて検討を行ったところ、Enarapril,Perindoprilの2つの薬剤で有意に脈絡膜新生血管の発生を抑制した。一番強かったものはPerindoprilの20mg/kg投与群で、脈絡膜新生血管の発生を40%抑制した。 上記のそれぞれのモデル動物について、網膜からRNAを抽出して、rt-PCRをおこなったところ、当初考えられていたVEGFの発現には各群間で差がなかった。その他にもFGF-2,IGF,PDGF-A,TGFbeta,angiopietinなどの血管新生に働くと思われる因子についても同様に検討したが、各投与群とコントロールの間で有意な発現の差は認められなかった。 ACE阻害薬、特にPerindoprilは眼内血管新生を抑制することがわかった。代表的な血管新生促進因子の遺伝子発現については変化がなく、新生血管抑制のメカニズムについては依然として不明であるが、臨床的な応用に向けて大きく前進した。
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