同種皮膚移植における免疫寛容の分子生物学的機構解析
Project/Area Number |
13771064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plastic surgery
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
秋田 定伯 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (90315250)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / 塩基性繊維芽細胞増殖因子 / 骨形成因子 / 細胞周期 / 異クロマチン / 白血病抑制因子(LIF) / 免疫寛容(immune tolerance) / 胎児性線維芽細胞(BALB-3T3) / STAT3 / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
難治性潰瘍の治療や、放射線照射後の創傷治癒促進には、その部位以外からの資源(resource)が必要であり、通常組織移植・皮弁移植などが考慮される。広範囲かつ重篤な皮膚創傷治癒再生には、現行の同種移植は有効であり、スキン・バンクなどで一定の成果を認めているものの、新鮮同種組織移植における生物活性(viability)の高い生体材料は入手困難などにより、各々の臨床症例には必ずしもタイムリーに供給されていない。そこで、将来の同種細胞移植(骨髄間葉系幹細胞)を用いた細胞特性の検討と、動物移植後の効果を免疫不全ラット、免疫抑制剤投与下のカニクイサルを用いて検討した。ヒト骨髄間葉系幹細胞(hMSC)は24時間無血清下、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)単独、もしくは骨形成因子(BMP-2)との併用刺激により、時間依存的な細胞増殖を示し、BMP-2刺激により、細胞周期の進行を認めた。細胞増殖発現タンパクである、ウェスタン・プロット法によるPCNA、PTTG発現も有意に上昇し細胞増殖をタンパクレヴェルで確認した。更に、電子顕微鏡像では、核の異クロマチン化と粗面小胞体発現を認め、BMP-2による細胞の分化が促進された。 以上、in vitroの結果から、hMSCは増殖因子・サイトカインにより初期細胞増殖性を来たし、細胞分化誘導性を持つことを確認した。更に、ヌードラット(F344/NjCL-rnu)背側に肉様膜を含む、1.5×1.5cm^2の欠損創にブタ由来コレーゲンスポンジ二重膜(ペルナック【○!R】)にhMSC及びbFGF添加により、術後7日目に真皮のみなら表皮の治癒を認め、6週間の観察にて表皮にhMSC由来タンパク発現を認めた。 これら事実から骨髄間葉系幹細胞は創傷治癒に有効である事が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)