Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
人為的に産卵させたアフリカツメガエル(Xenopus laevis)に対して、内分泌攪乱物質とされる17βエストラジオール、1,2,3,4,-TCDD、2,3,7,8,-TCDD、ビスフェノールAを10^<-5>Mから10^<-12>Mの濃度で作用させ、その効果を見た。 受精直後の卵に17βエストラジオール処理を行った場合、10^<-5>MにおいてSt.33から頭幅、眼福の減少、尾部のゆがみ等が顕著に見られ、St.46までにすべての胚は死亡した。ビスフェノールA、1,2,3,4,-TCDD、2,3,7,8,-TCDD、はそれぞれ単体での処理では10^<-3>Mまでの濃度ではコントロール胚との差がみられず外見にも異常は確認されなかった。しかし、10^<-5>Mの17βエストラジオール処理を行う際に、同時に10^<-7>Mの1,2,3,4,-TCDDを処理した実験群では、17βエストラジオールでの外形の変化がみられず、また、胚の生存率もコントロールと同等にまで回復した。 エストラジオール処理によって生じた頭部形態の異常について、光学および電子顕微鏡による解析を行ったところ、眼球の形態に顕著な差が認められた。エストラジオール処理胚ではレンズが眼球外部に突出している。顕微鏡観察の結果、特に、角膜近傍の細胞に多くの細胞死像が認められ、これによって眼球全体の形態を維持できなくなっている可能性が示唆された。対照、およびTCDD同時処理胚ではこのような結果が認められなかった。 今後は、内分泌攪乱物質と細胞死との関係に着目し、エストラジオール処理胚ではアポトーシスの検出、TCDD処理による細胞死抑制機構の探索を継続して行っていく予定である。
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