Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
HIVプロテアーゼは99アミノ酸よりなるアスパルチックプロテアーゼで,ホモダイマーを形成して活性を発現する.そこで会合阻害型HIVブロテアーゼ阻害剤の活性を正確に評価するために,サブユニット間の解離が起こらない共有結合で架橋されたプロテアーゼ誘導体を合成することを計画した.本研究ではケミカルリゲーション法を用いて,HIVプロテアーゼ誘導体(モノマーユニット,10kDa)の合成を行い,次いでジスルフィド結合で架橋しダイマー誘導体(20kDa)と変換する計画を立てた.本年度は,平成13年度の計画にて実施した1)ペプチドセグメントの合成,2)HIVプロテアーゼ誘導体(モノマーユニット,10kDa)の合成,3)HIVプロテアーゼタイマー誘導体(20kDa)の合成に引き続いて,得られたプロテアーゼ誘導体の評価を行った. 4)HIVブロテアーゼ誘導体の活性測定 得られたHIVプロテアーゼダイマー誘導体を透析によりリフォールディングしたところ,合成基質を用いたアッセイ系において特異的な酵素活性を示した.またその活性はリコンビナント酵素とほぼ同等であった. 5)既存のHIVプロテアーゼ阻害剤に対する感受性の評価 プロテアーゼ阻害型KNI-272およびKNI-764を用いて,ダイマー化誘導体酵素と天然型酵素との感受性の違いを評価したところ,ダイマー誘導体はやや阻害剤感受性が低下していた. 6)HIVプロテアーゼ会合阻害に基づく阻害剤の合成 HIVプロテアーゼのサブニニット間の会合を阻害することにで活性を発現するペブチドを,Fmoc型固相ペブチド合成法により合成した. 7)会合阻害型プロテアーゼ阻害剤に対する感受性の評価 上記阻害剤によるプロテアーゼ阻害活性を測定したところ,天然型ブロテアーゼに比べダイマー型酵素は活性低下が少ないことを確認できた.
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