Project/Area Number |
13771463
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・地域看護学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences (2002) Gunma University (2001) |
Principal Investigator |
新納 美美 東京都立保健科学大学, 保健科学部・看護学科, 助手 (60323359)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | メンタルヘルス / 対人コミュニケーション / 健康増進 / 労働者 |
Research Abstract |
前年度の研究結果、即ち、面接調査の結果明らかにされた気分を良くするコミュニケーション体験(以下ポジティブコミュニケーション体験)を量的に測定するための質問紙を作成し、他の健康指標と合わせた調査を実施し、それらの関係を検討した。 平成14年7月に3事業所(公共事業所2箇所、民間事業所1箇所)に所属する87人を対象に、面接から導き出された63項目から成る質問紙を用いて予備調査を実施した。結果を統計学的に検討し、不適切項目を取り除き一部表現等を修正して24項目の尺度を作成した(以下ポジティブコミュニケーション体験尺度とする)。 平成14年11月に、ポジティブコミュニケーション体験尺度、WHO-SUBI、GHQ-12、NIOSH職業性ストレス調査票の一部(仕事のコントロール、量的労働負荷、認知的要求、社会的支援、職務満足感)を用いて本調査を実施した。対象者は首都圏の事業所1社とその関連事業所5社の社員計1074人で、回収率は72.8%、有効回答率は71.8%であった。回答者の平均年齢は41.9歳(SD10.2)であった。分析は、フルタイムで雇用されている回答者742人に対して行った。はじめに、作成したポジティブコミュニケーション体験尺度の構造を統計学的に検討して不適切項目1項目を除外した。その上で得点を算出し、他の尺度との関連を検討した。性・年齢・職位・労働時間を制御した偏相関分析では、ポジティブコミュニケーション体験は精神健康度(WHO-SUBI)と有意な正の相関(ピアソンの積率相関係数0.55)が、精神不健康度(GHQ-12)とは有意な負の相関(ピアソンの積率相関係数-0.40)が認められた。また、ポジティブコミュニケーション体験は社会的支援・職務満足感・仕事のコントロールとも有意な正の相関が認められた(ピアソンの積率相関係数0.30-0.59)が、量的労働負荷・認知的要求とは相関が認められなかった。これらの結果から、勤労者が日常的に体験しているポジティブコミュニケーションは精神的な健康増進や精神不健康の予防に寄与する可能性があると考えられる。今後は、ポゾティブコミュニケーション体験を促進するメンタルヘルス研修を実施し、介入効果を縦断的に検討することで、ポジティブコミュニケーションと精神的健康増進・職業性ストレス・ストレス反応との関係性を明らかにしたい。
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