Project/Area Number |
13771513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黄田 美香 大阪大学, 医学部, 助手 (40324785)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 終末期がん患者 / 配偶者 / ニード / 一般病院・病棟 |
Research Abstract |
1.データの収集;今年度、4名の対象者の紹介があったが、2名は、配偶者の看取りが近付くにつれ、予期的悲嘆が激しくなり、インタビューの継続は、対象者への負担が大き過ぎると判断し、倫理的配慮に基付き研究対象から除外した。1名は、配偶者との死別後、病的悲嘆に近い悲嘆状況となったため、研究対象者としての継続は、倫理的に問題があると判断し、研究対象から除外した。除外した3名については、研究フィールドへ、必要時、フォローを依頼した。今年度、データ収集できた対象者は1名であり、昨年の2名と合わせ、合計3名の対象者からデータを収集した。 2.データの分析;得られたデータからニードを抽出し、患者の死亡前後で、ニードの相違を比較検討した。患者の死亡前、「希望はありません」と言っていた内容が、死亡後に、「もってこうして上げたかった」「こうして欲しかった」など、死亡前にはみられなかったニードが上がっていた。 3.まとめ;患者死亡前にみられなかったニードが、死亡後に上がってきた背景には、患者の生前は、家族は予期的悲嘆を経験するだけでなく、家族自身が患者の状態に巻き込まれ、周りが見えていない状況下にあり、物事を冷静に捉え判断していくことが困難だったからだと考えられる。死別後、巻き込まれの少ない状況下で振り返った時に「もってこうしておけば、、、」という思いが出てきたものと考える。よって、終末期がん患者を抱える家族のニードに関する研究を行うとき、死亡前後で情報収集を行うことが必要であると考える。また、今回、悲嘆状況が激しく、研究対象から除外したケースがあったが、これらのケースは、配偶者との死別体験のストレスの大きさを証明しているとも言えよう。終末期がん患者を抱える家族のニードや患者の死に伴う家族の悲嘆に焦点を当てた研究は難しいことであるが、大切な研究領域であることも事実である。今後も、多くのデータを集め、終末期がん患者を抱える家族が有効な予期的悲嘆を体験し、死別後の悲嘆からスムーズに回復していけるための看護介入モデルを作成していくことが必要だと考える。
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