Project/Area Number |
13771524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大薗 七重 福島県立医科大学, 看護学部, 助手 (90332931)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | がん患者 / 転院 / 退院 / 心理過程 / 在宅 |
Research Abstract |
本研究は、がん患者やその家族が医療者側より転院や退院をすすめられたときに、転院先や退院を選択するまでの心理過程を明らかにし、がん患者とその家族に対して看護が果たすべき役割について検討することを目的とした。 本年度は、データ収集及び分析を行った。対象者は患者2例と在宅で看取った家族8例であった。インタビューは外来及び自宅で行い、それに要した時間は40分から120分であった。インタビューガイドを用いて半構成的質問を行い、内容は対象者の許可を得て録音した。テープから会話の内容を逐語的に記述し質的に分析した。 その結果、医療者側から転院や退院をすすめられた時、対象者は動揺するが、その受け止め方や行動は3つに分類できた。一つは患者の家に帰りたい希望を叶え、残された時間にできる限りのことをする覚悟を決めて在宅を選択した「前向き群」。次に医師から他の患者が入院を待っているとの説明や入退院数の多さ、自分の経験からもしかたないとの思いから、近医への転院を選択した「入院待機患者の為にやむをえない群」。更に患者が治療を断ったため入院の必要がない、あるいは治療法がないと言われ、医師が見放すなら何とかする思いで在宅を選択した「見放された群」である。しかし、見放されたと受け止めても、入院中からの在宅医・訪問看護師との関わりや在宅への病棟看護師の訪問、その後の関わり方によって、次第に感謝の気持ちへ変化した事例もあった。これら療養の場選択の影響要因として、患者の病状や余命に対する認識、患者・家族の生き方、必要時再入院の保証、同室者や医療者との関係、入院生活の不自由さ等があげられた。 また、対象者の国に対する要望として、在宅ホスピス医の増員、経済的支援、ホスピスのショートステイ、在宅ホスピスの啓蒙、がん治療法とその専門医や症例数及び民間療法に関する公的機関からの情報提供、精神的ケアを提供する専門看護師の育成等があげられた。
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