ゴマ摂取による体内アスコルビン酸濃度の調節とその機構の解明
Project/Area Number |
13780089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences (2002) Sugiyama Jogakuen University (2001) |
Principal Investigator |
池田 彩子 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 講師 (80308808)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ゴマ / アスコルビン酸 / グルクロノシルトランスフェラーゼ / 薬物代謝 / ODSラット / トコフェロール / セサミン / グルタチオン / ラット |
Research Abstract |
1 ゴマ摂取によるアスコルビン酸合成亢進の可能性 アスコルビン酸(AsA)生合成の最終段階の酵素であるL-グロノ-γ-ラクトンオキシダーゼを欠損したODSラット(4週齢、雄)を、基本飼料またはゴマ添加(200g/kg)飼料で4週間飼育し、主要な臓器および血清中のAsA濃度、尿中AsA排泄量、およびビタミンE濃度を定量した。その結果、ゴマ摂取によって腎臓、脾臓、心臓および肺のAsA濃度は上昇し、AsA尿中排泄量も上昇傾向が見られたが、肝臓、小腸および脳中のAsA濃度はゴマ摂取による変化が見られなかった。また、γ-トコフェロール濃度は、すべての臓器および血中でゴマ摂取により著しく上昇していた。 2 AsA生合成亢進の機構 4週齢のWistar系雄ラットを用いて上記1と同様の実験を行い、AsA生合成の律速酵素であり薬物代謝の第II相反応に関与するUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UGT)、第I相反応に関与するシトクロームP450(CYP)1A1/2およびCYP2B1/2の肝臓におけるmRNAレベル定量した。その結果、肝臓中のUGT2B1mRNAレベルは、ゴマ摂取によって著しく上昇し、UGT1A6mRNAレベルもわずかに上昇する傾向が見られた。また、CYP1A1および1A2mRNAレベルは、ゴマ摂取によってほとんど変化しなかったが、CYP2B1/2mRNAレベルはゴマ摂取によりわずかに上昇した。 以上の結果から、ラットにゴマを摂取させた場合にはゴマリグナンによって肝臓での薬物代謝が亢進し、その結果AsA生合成も亢進して体内のAsA濃度が上昇することが示唆された。また、一部の臓器では、ゴマリグナンによるビタミンE濃度の上昇を介する抗酸化能の向上によりAsAの酸化分解が抑制される可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
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[Publications] Ikeda, S., Tohyama, T., Yoshimura, H., Hamamura, K., Abe, K., Yamashita, K.: "Dietary α-tocopherol decrease α-tocotrienol but not y-tocotrienol concentration in rats"Journal of Nutrition. 133巻2号. 428-434 (2003)
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