母体内の食物アレルゲンがどのようにして新生児の消化管上皮細胞を通過するか?
Project/Area Number |
13780094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
馬場 良子 中村学園大学, 栄養科学部・栄養科学科, 助手 (90271436)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 食物アレルゲン / オブアルブミン / 乳腺 / 新生児期 / 小腸吸収上皮細胞 |
Research Abstract |
昨年度は、休止期、妊娠期および授乳期における正常な乳腺の発達過程と離乳期における変化の過程について、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡を用いて、超微形態学的に検索し、さらに高分子物質のトレーサーを用いて、母体の血液中に含まれる高分子物質が乳汁に移行するかどうか、さらにその場合の経路について検索を行い、正常な乳腺の形態把握、時期による分泌程度の差異および高分子物質の乳汁中への移行経路について成果を得た。そこで、今年度は、高分子物質のトレーサーの代わりに、代表的な食物アレルゲンとして知られる、オブアルブミンを投与し、同様の経路が見られるかどうか、光学顕微鏡による免疫組織化学的検索および透過型電子顕微鏡による細胞化学的検索を行った。その結果、オブアルブミンの場合においても、母親の血液中に存在すれば、HRPと同様に乳腺上皮細胞基底部から取り込まれ、細胞内を通過して、細胞頂部より乳汁成分と共に腺腔内に分泌され、乳汁と共に乳児の消化管へ移行することが示唆された。さらに、今年度は、食物アレルギー動物を作成することを目的とし、マウスとラットを用いて実験を行った。その結果、オブアルブミンの腹腔内連続投与により、食物アレルギーモデル動物の作成に成功した。しかし、用いた動物によってアレルゲンを再投与した場合の症状に差が見られ、マウスの方が重篤な症状を呈することが考えられた。今年度はモデル動物の作成までしか至らなかったため、今後、この動物を母親として妊娠、出産させ、昨年度と同様に高分子物質の血管内投与を行って、正常な場合と比較して、乳汁中への高分子物質の移行に関して差異が見られるかどうか、またそれらの乳汁を摂取した乳児に食物アレルギーが発症するかについて検討を進めていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)