Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
視覚障害者の情報機器利用における問題点として,文字入力に関してフルキーボードの位置を覚えた上で利用するタッチタイピングか,6点漢字入力という特殊技術を習得する必要がある.視覚障害者であっても十分な修練を積めばフルキーによるタッチタイピングや6点漢字入力法の習得は可能であるが,はじめの敷居が高いため利用をあきらめてしまう視覚障害者も少なくない. そこで本研究では,キーボード入力に代わる文字入力手段としてペン入力を利用した日本語文章作成システムを提案し,その評価と改善について述べる.まず,視覚障害者のコンピュータ利用の現状と問題点,関連研究の調査を行った.次いで,これまでに開発してきた中途失明者向け日本語入力システムに新たに電子メールの送受信機能を設けた他,システムの構成を見直した.その上で文章作成時の作成時間,誤入力原因の調査などをキーボード入力と比較して検討を行った.実験結果より,誤認識原因の多くが低画数文字による特徴量不足や類似文字の発生によるものであることが分かった.そこで,投票制を利用した文字認識精度の改善を行った.さらに文字トライグラムモデルを利用した誤り訂正処理について実装を行い,第1位候補で97%以上の認識率を実現することが可能となった. さらに,これまでデスクトップもしくはノートパソコンでの利用を前提としてきた開発システムをPDAへ搭載するために設計の見直しを行った.これにより,視覚障害者がいつでもどこでもメモが取れたり,情報の閲覧が可能となったり,電子メールのやり取りが出来るような,視覚障害者のためのユビキタスインタフェースの基本構成を示している.
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