Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は「異種教育情報を統合した教育情報データベースの構築」および「教育データからのデータマイングとその共有・可視化手法の開発」である.本研究では上記の目的を遂行するために,Digital Portfblio(DP)管理システムを構築し,その過程で必要となる技術・理論を開発・実装し,DPの新しい構成・共有・可視化手法を検証する.本研究で開発するDP管理システムは、個人学習環境の提供,異種情報の統合機能,DP情報可視化機能,グループ構成最適化機能の各機能を有する.本システムの開発段階で想定される研究目的の技術的な下位課題としては以下のようなものが考えられる.本研究ではDP管理システムの構築を通して,DPの表現・共有・可視化の手法を発見科学的アプローチにより展開する. (1)異種情報の統合管理のための理論(データのカプセル化手法,統一的記述手法)の開発(2)教育データに依存したデータマイニング手法の開発(既存のデータマイニング手法の拡張)(3)グループ組織化モデルの記述と,グループ構成支援機構の開発(4)DP管理システムにおけるAwareness情報としてのマイニング情報の可視化手法の開発(5)DP管理システムの開発と評価(6)グループ構成による効果の評価に基づくグループ組織化モデルの最適化手法の開発 平成13年度に引き続き,(3)〜(6)について研究を推進した.(3)に関しては,グループ組織化モデルは(グループ形態,グループマンバ,構成メンバの役割,期待される効果)によって記述されると定義し、様々なグループ学習に関する先行研究をオントロジーアプローチによって整理し,グループ構成のためのルールベースとして記述手法を提案した.(4)に関しては,Awareness情報に関する先行研究を整理し,様々な学習形態に適応的な可視化手法を検討した.(6)に関しては,個人学習環境から,システムの推薦するグループ学習環境に移行し,グループ学習の行った場合の効果に関する評価(ディスカッションの頻度情報や学習者の主観的評価など)に基づき,グループ組織化モデル,およびDPデータベースの記述手法の最適化を行った.(5)の評価に関しては,分散環境下において,システムのモニタリングによる学習者の情報(行動履歴,学習履歴,など)による定量的側面と,学習者に対するアンケート調査による認知的側面の双方から総合的に実施した.2年間の研究を通して,教育データからのデータマイニング手法と多元的な異種情報の統合的な管理手法の汎用性の高い枠組みを示すことができたが,効果的な可視化手法に関しては今後も様々な観点からの検討が必要である.
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