超並列計算機上での生体分子の分子動力学法シミュレーションにおける動的負荷分散法
Project/Area Number |
13780215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
林 亮子 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30303332)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 生体分子 / 並列化手法 / 構造予測 / 高性能計算 / 領域分割法 / 可視化 / 分子動力学法 |
Research Abstract |
今年度は、空間中での原子・分子の分布が希薄かつ不均一な状態での分子動力学法の高速実装法について引き続き研究を行った。これまで良く使われてきた実装法は、分子を同数だけプロセッサ要素に割り当てる分子分割法と、シミュレーション空間を分割してプロセッサ要素に割り当てる領域分割法である。しかし、空間中での原子・分子の分布が希薄かつ不均一な状態ではそのどちらも一長一短であり、高速実行が困難であった。そこで、領域分割法をベースにして分割小領域を間接的に使って分子分割法に似たプログラム構造を持つハイブリッド実装法を提案し、性能評価を行った。その結果、ハイブリッド実装法では、空間中での原子・分子の分布が変動した場合の実行時間の変動を領域分割法よりも小さくできることがわかった。 蛋白質の構造を調べる別なアプローチとしては、蛋白質をアミノ酸環基の1次元配列とみなし、すでに立体構造が分かっている蛋白質と未知の蛋白質のアミノ酸残基列を比較して3次元構造を予測するアプローチもある。今年度は3次元構造予測プログラムの一つであるFASTAの並列化を検討した。既存の並列化バージョンの性能評価を行った結果、FASTA実行開始時のデータ分配が実行時間を増加させることがわかった。そこで、データ分配部分を並列化して性能評価を行った結果、FASTA実行開始部分を高速化することができた。 さらに今年度は、立体型のスクリーンに画像表示することで、あたかも中にいるような視覚効果が得られる没入型3次元仮想現実体感システムCAVEを利用した可視化を行った。大規模シミュレーション結果は大量のデータであるため、得られた結果を直観的に把握するための可視化が重要である。今年度の段階では論文発表には至っていないが、来年度以降も継続して研究を行い、さらに発展させる予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)