Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究ではネットワークに接続した複数のユーザが電子会議,ゲーム,協調作業などを行う状況を対象とし,ネットワークトポロジに依存する端末間の澤延較差に伴う時間的な不公平性を解消する機構「ユーザ操作時間公平性保証方式」を設計・評価した.この方式では,利用者が協調作業のためのサーバからの情報提供に対応した処理に要した時間を,利用者からの応答メッセージとともにサーバへ集め,これらに応じて利用者からの応答メッセージの処理順序を調整する.この方法は,(i)サーバのネットワーク上の位置によりシステム全体の応答性能が変わる,(ii)利用者側での処理時間の測定を利用者側からの報告に依存するので虚偽の報告がなされる危険性がある,という大きく2つの問題を含んでいる.本年度研究では各問題に対し以下のような成果が得られた. (i)の問題に対しては端末の移動によって動的にネットワークトポロジが変化する無線アドホックネットワークを想定した適用的手法の評価を行った,具体的には,昨年度に設計済みのサーバ・クライアント間の定期的なメッセージ交換によって把握したネットワークトポロジに応じてサーバ機能を異なるホストヘ移動させる手法をシミュレーションにより評価し,システム全体の応答時間の削減に効果があることを確かめた. (ii)の問題に対しては,昨年度に設計したネットワークインタフェースに耐タンパ性を備えた時刻記録装置を付加した専用ハードウェアを用いて利用者側の虚偽の報告を防止する方法について,ソフトウェア上のプロトタイプによりその実用性を評価した.さらに,ハードウェアを用いた手法の改良法として,サーバからのメッセージとその解読用の鍵を別々に送ることによって,暗号解読用の専用ハードウェアを必要とするもののネットワークプロトコルに依存しないで虚偽の報告を防止できる手法を考案し,その安全性を明らかにした.
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