決定論型と確率論型モデリングの融合による新しい待ち行列評価モデルの研究
Project/Area Number |
13780368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会システム工学
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
豊泉 洋 会津大学, コンピュータ理工学部, 講師 (20315683)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 待ち行列 / 確率過程 / 再生理論 / VoIP / computer virus / Lotka-Voltera / Streaming / DiffServ / IntServ |
Research Abstract |
(1)決定論的モデリング手法 システムへの入出力の逆関数表現を使った決定論的性能評価法を提案した。 システムやネットワークの性能評価の基礎理論である待ち行列理論はMarkov過程に代表されるような確率論的な枠組みを使用してきた。通常、確率論的な枠組みでの議論は、遅延や廃棄など現象が起こる確率やその統計的性質しか扱うことができない。しかし、現在インターネット上で使われようとしているさまざまなアプリケーション、特に、VoIPやインターネットを使った放送などのストリーミングサービスでは、確定的な性能を評価する必要がある。そこで、入力トラヒックを確定的に表現し、性能評価をおこなう$(\sigma,\rho)$-calculusのような最近決定論的な性能評価の手法が検討され始めている。この研究では、システムの入力や出力の逆関数表現を使うことによって、決定論的にシステムを評価する方法を提案し、特に、複数のフローがFIFO待ち行列システムに入力にされた場合の遅延時間の上限値を評価した。 (2)コンピュータウィルスの繁殖のモデル化 非線形連立微分方程式(Lotka-Voltera方程式)を導入することにより、決定論的にコンピュータウィルスの繁殖および駆除をモデリングできることを示した。また、これらの様子を定量的に評価することにより、効率的なコンピュータウィルスの撃退手法を提案した。従来、コンピュータウィルスの撃退には、定期的に最新ウィルスの定義ファイルをダウンロードすることが必要であった。しかし、この方法は、Code-redやNimdaのように、1日のうちにネットワーク上に蔓延するような感染力の強いウィルスが現れた場合に、後手に回る可能性が高い。また、Code-redのようなDoS攻撃を装備している場合には、定義ファイルの供給センターが攻撃の対象になり、機能しなくなる可能性がある。本研究では、ウィルスと同じような手順でPCにウィルスを捕食するプレデターを送り込み、これをネットワーク上で増殖させることによってウィルスを撃退する方法とその設計方法を数理生物学的な手法、特にLotka-Voltera方程式を使って解析した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)