インバージョン法による環太平洋におけるリアルタイム津波予警報システムの開発
Project/Area Number |
13780374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小池 信昭 東北大学, 工学研究科, 助手 (00321977)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | インバージョン / リアルタイム / 太平洋 / 津波 / 予警報システム |
Research Abstract |
まず,線形方程式の場合に成り立つ重ね合わせの原理に基づいて,waveletを利用した新しい津波インバージョン方法を開発した.この方法を実際に1944年の東南海道津波に適用したところ,沿岸で観測される津波の時間波形をインバージョンすることによって実用上問題のない精度で津波の初期波形を推定できることがわかった. 次に、この津波インバージョン方法を環太平洋沿岸域で発生する津波に適用して,津波が到着する前に予警報を完了して警報を発令する次のようなリアルタイム予警報システムを提案した.まず,環太平洋沿岸部に設置した津波計でとらえられた津波の時間波形から前述のインバージョン法によって津波の初期波形を推定する.次に、この初期波形を初期条件として津波の数値計算を行って,わが国沿岸部における津波の高さを推定する.そして,この推定値を津波が到着する前に予警報として住民に発令する.このシステムの妥当性を数値シミュレーションによって検討した.わが国に最も早く津波が到着すると予想される台湾付近で発生する地震をケーススタディとしてシミュレーションした結果、津波の大きさの推定値の誤差は10cm程度,また津波が沿岸部に到着する前に予測を完了できることがわかった.これから,このシステムは実用上十分な精度と信頼性で適用できると言える.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)