アミノ酸変異による蛋白質の機能と安定性変化の物理化学的解明
Project/Area Number |
13780542
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | The University of Tokyo (2002) Okazaki National Research Institutes (2001) |
Principal Investigator |
杉田 有治 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (80311190)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 分子動力学法 / 自由エネルギー摂動法 / ヒトリゾチーム / 拡張アンサンブル法 / レプリカ交換法 / アミノ酸変異 / 分子力場ポテンシャル |
Research Abstract |
ヒトゲノム研究の進展により遺伝子多型と病気や疾患との関わりが注目されるようになりつつある。何故なら、遺伝子多型が原因で、その遺伝子のコードしている蛋白質のアミノ酸配列が変化(アミノ酸置換)し、蛋白質の発現や機能に影響を及ぼしているからである。このアミノ酸変化による蛋白質の安定性の変化を理論的に計算し、さらにその変化の物理化学的な機構の解明を目指すことが本研究の目的である。 そのために、ヒトリゾチームのアミノ酸変異による安定性変化の計算を行った。特に、同じ部位での疎水性残基の置換による影響を調べるために、56位のIleをAla, Phe, Valに置換した事による安定性変化の寄与を分子動力学法に基づく自由エネルギー摂動法によって計算し、実験値と極めて良い一致を得た。得られた結果を、エネルギー項や各残基からの寄与に分割する(成分分析)ことにより、アミノ酸一残基置換による安定性変化を物理化学的に解釈することに成功した。さらに、多数の熱測定とX線結晶構造解析の実験データを統計的に解析することによって得られた安定性評価式に含まれる各安定化因子と、計算によって得られた安定化因子を比較することにより、疎水性アミノ酸残基の置換による安定性変化に関する一般的な知見が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)