出芽酵母におけるゴルジ体のダイナミクスと生合成の分子メカニズム
Project/Area Number |
13780583
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
佐藤 健 理化学研究所, 生体膜研究室, 研究員 (30311343)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 小胞体 / ゴルジ体 / 膜タンパク質 / リサイクリング / 出が酵母 / 局在化 |
Research Abstract |
出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeのゴルジ体膜タンパク質Rer1pは小胞体からゴルジ体に輸送されてきた一群の小胞体膜タンパク質(Sec12p, Sec71pなど)の膜貫通領域を認識し,小胞体に送り返すことによって局在化させる逆送レセプターとして働く.我々はこのRer1pによる分子選別機構を解析するために,Rer1pそのものに対する詳細な変異解析を行った.これまでの解析からRer1pは小胞体膜タンパク質の膜貫通領域における極性残基を認識していることが明らかとなっている.そこでまずRer1pの膜貫通領域における極性残基に注目し,変異解析を行った.その結果,Rer1pの4番目の膜貫通領域における152番目のチロシン残基がSec12pの膜貫通領域の認識に重要であることを見出した.興味深いことに,このチロシン残基はSec71pの認識には重要ではないことから,Rer1pは少なくとも2種類以上のモードで小胞体膜タンパク質を認識していることが明らかとなった.また,Rer1pのようなゴルジ体と小胞体間を活発にリサイクリングしているタンパク質がどのようにして定常状態においてゴルジ体に局在化することができるのかについて解析を行った.これまでの研究からRer1pがゴルジ体から小胞体に輸送される際にはカルボキシ末端側細胞質ドメインがCOPl複合体と相互作用することによってCOPl小胞に選別されることが明らかとなっている.我々はさらなる解析からRer1pの細胞質側ループドメインに小胞体からの輸送シグナルがあることを発見した.このことからゴルジ体-小胞体間を活発にリサイクリングするRer1pのようなゴルジ体タンパク質は,ゴルジ体から小胞体に輸送されても即座に小胞体からゴルジ体へと輸出されるための輸送シグナルを持っていることが示唆された.また一方でrer1 sec12変異株の30度における温度感受性を利用してRer1pと協調して働く因子を探索した.その結果,多コピーサプレッサーHRT1の分離に成功した.
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)