Cre/loxPシステムを用いたaPKCの哺乳類初期発生及び器官形成における役割の解析
Project/Area Number |
13780593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
秋本 和憲 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70285104)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | aPKC / 細胞極性 / 器官形成 |
Research Abstract |
【1)哺乳類初期発生における役割の解析】aPKClambda遺伝子ノックアウトアウトマウスにおける異常なembryonic ectodermは、形態的に正常上皮様の細胞(L細胞)と完全に脱極性化した丸い形態の細胞(M細胞)の2種類の上皮細胞から構成される。電子顕微鏡下で両者における細胞間接着構造を解析したところ、L細胞では正常なTJ/AJ構造が消失し、代わりに異常な接着構造がapicalの細胞間接着部位に認められた。同様の接着構造はM細胞では細胞周囲に非連続的に存在した。一方、両者における細胞増殖の違いを調べたところ、コントロールに比べてL細胞では細胞増殖が正常であったが、M細胞では細胞増殖が有意に亢進していた。以上の結果と平成13年度までの研究結果をあわせると、aPKClambdaは哺乳類発生初期におけるembryonic ectodermを構成する上皮細胞の細胞極性制御に必須であり、この極性制御を介して上皮細胞の増殖を制御していることが明かとなった。 【2)器官形成における役割の解析】中枢神経形成;Nestin-cre TgマウスとaPKClambda loxPマウスとを交配し、胎児期の神経上皮細胞特異的にaPKClambda遺伝子を破壊した。その結果、神経上皮の1)細胞間接着構造の消失、2)分裂する位置の異常、3)アポトーシスの亢進を伴った脳室帯の形態形成異常が認められた。乳腺形成BLG-creマウスを用いて乳腺特異的にaPKClambda遺伝子を破壊した。その結果、乳腺導管上皮細胞の過形成が認められた。以上から、細胞極性制御因子であるaPKClambdaは、哺乳類の中枢神経や乳腺形成に重要な役割を果たしていることが明かとなった。現在、これらの異常の更なる詳細な解析を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)