神経回路網の形成における新規グアニンヌクレオチド交換因子STEFの役割
Project/Area Number |
13780600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
星野 幹雄 京都大学, 医学研究科, 助手 (70301273)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 脳神経 / 分子生物学 / 神経科学 / Rac / Rho / 神経回路 / GEF / 神経突起 |
Research Abstract |
STEF分子をコードするstef遺伝子はショウジョウバエのstill life(sif)遺伝子のマウスホモログとして、我々がクローニングした。STEF分子はSIF蛋白質と良く似たアミノ酸配列からなり、グアニンヌクレオチド交換因子(DH)ドメインを含んだ細胞内蛋白質である。これまでの実験から、STEF分子はRacに特異的なグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)で、線維芽細胞においてはアクチン細胞骨格系を変化させラッフリング膜を形成させることが示されていた。本研究で、この遺伝子が発生過程の脳、特に神経細胞移動や神経突起伸長およびシナプスの形成過程の神経細胞で強く発現していることを明らかにし、報告した(Mech.of Dev.,2002)。また、STEF分子のドメイン解析を行い、PHnTSSドメインが細胞内局在に、DHドメインがグアニンヌクレオチド交換因子としての酵素活性に、PHcドメインがDHドメインの酵素活性の増強作用にそれぞれ関与していることを明らかにした(J.Biol.Chem.,2002)。さらにこの分子を神経系の細胞に強制発現させると神経突起様の構造体を誘導する能力があること、およびSTEFのドミナントネガティブ(DN-STEF)体を用いた実験により、STEF蛋白質が神経突起の伸長とその成長円錐の形成に関与していることなどを明らかにした(投稿中)。また、子宮内エレクトロポレーション法を用いた実験により、この分子が大脳皮質の神経細胞移動にも関与していること(投稿中)、およびSTEFの他の様々なDbl-family GEFの発生途上の中枢神経系での発現様式に関しても明らかにした(Gene Expression Patterns, in press)。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)