GnRHニューロンにおけるKCCトランスポーター発現量の発達変化
Project/Area Number |
13780640
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
美津島 大 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70264603)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 性差 / 発達 / 性成熟 / GABAA受容体 / Cl- / ゴナドトロピン / Northern Blot / 視床下部 / GnRH / GABA / KCCトランスポーター / 黄体形成ホルモン / CABAA受容体 / 雄性ラット / 内側視索前野 |
Research Abstract |
GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)は、動物の生殖機能を制御する最上位の視床下部ホルモンであり、ラットではGnRHニューロンの細胞体は内側視索前野(MPO)に多数分布している。GnRHニューロンに対する制御系の発達が、個体レベルでの生殖機能の発達変化に直結している。GABAのGABA_A受容体を介する作用は、胎生期には主に興奮性で、出生後には主に抑制性に変化するが、この変化は細胞内Clイオン濃度に依存していることが明らかにされた。細胞内のClイオン濃度はKイオン-Clイオン共輸送担体であるKCC1とKCC2によって調節されていると考えられてきたが、マウスでKCC3やKCC4が新たにクローニングされ、これらKCCトランスポーターが複合的にGABA_A受容体の活動性を調節していると考えられる。昨年度、ラット内側視索前野(POA)や視床下部内側底部(MBH)におけるこれらmRNAの存在をRT-PCR法を用いて検討し、POAやMBH内にKCC1は存在しないが、KCC2、KCC3、KCC4の各mRNAの存在を確認した。今年度は生後1、3、7、16、22、30日目の雌雄のラットにおけるMPO内のKCC3のmRNA発現量をNorthern Blot法により定量した。MPO領域を速やかに切り出し、定型的にRNAを抽出後、Northern Blot法によりKCC3のmRNA発現量を定量し、発達変化と性差について検討した。その結果、ラットMPO内mRNAにおけるKCC3 mRNAは約7.4kbであることがはじめて確認された。また、KCC3の発現量をcyclophilin mRNAの発現量で補正したところ、発達に伴う有意な発現量の減少が認められた。ポストホツク解析により詳しく発現量を比較したところ、1日齢におけるKCC3 mRNA発現量と比べ、3日齢で有意な減少が確認され、7、16、22、30日齢ではさらに減少して16日齢以降は、1日齢の約半分の発現量であることが明らかとなった。また、Two-way ANOVAにより有意な性差も確認され、雌性ラットでは雄性ラットよりも全般的に発現量が多いことも明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)