「視覚化された世界像」と「思想としての世界観」の統合に関する思想史的研究
Project/Area Number |
13871005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
History of thought
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
佐藤 正幸 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (90126649)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | カルトグラフィー / カルトロジー / 図像学 / 世界認識 / 世界像 / 世界観 |
Research Abstract |
本研究は,「視覚化された世界像」と「思想としての世界観」の統合に関する研究である。 本研究では、(1)「カルトロジーとカルトグラフィー」の概念関係を、パノフスキーの用語法である「イコノロジーとイコノグラフィー」とのアナロジーにおいて、概念的に整理し、定義を確立すること、(2)エルサレム世界地図、イスラム中心世界地図、インド中心世界地図、中華中心世界地図が、科学的地理情報との整合性を求めて近世期に変容し、現実の世界像とイメージとしての世界像が乖離して行く過程つまり、「視覚化された世界像のパラダイム変換」のプロセスを思想史的に解明することの研究である。 今年度は、以下の4点の研究を行った。(1)「カルトロジーとカルトグラフィー」の概念整理と定義の確立に向けての検討をおこなった。(2)マテオ・リッチが作成した中国中心世界地図である「坤與萬国全図」が、どのような経過を経て「日本中心型世界地図」に読み替えられてきたのかの研究をおこなった。(3)エルサレム中心の「キリスト教的世界地図」が、一五世紀に、近代的世界情報と整合するように変容して行き、破綻するプロセス、つまり、「キリスト教世界における視覚化された世界像のパラダイム変換」のプロセスを解明した。(4)西洋と東洋という「視覚化された概念」が、近世から近代に掛けての日本で、「思想としての世界観」に変容してゆく過程を研究した。(5)ドイツのエッセン高等研究所及びフランスのパリ大学で、研究成果の一部を発表した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)