Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Research Abstract |
平成15年度は第3年次として本科研費補助金の部分的な援助のもとで以下の研究成果を得た.まず,原点シフトなし離散Lotka-Volterra(dLV)アルゴリズムの理論的な誤差解析を行い,dLVアルゴリズムの1ステップで発生する丸め誤差が,LAPACKのDBDSQRおよびDLASQ1ルーチンの根幹となるQRおよびdqdアルゴリズムの1ステップで発生する相対丸め誤差と比べて,QRより小さく,dqdとは差分間隔δが任意正数のとき同程度,δ=1のときはより高精度となることが分かった.また,dLVアルゴリズムがforward stabilityおよびbackward stabilityをもつ数値安定なアルゴリズムであることが示された.さらに,同じ停止条件を課すと,反復回数はdLVアルゴリズムとdqdアルゴリズムとは同程度で,QRアルゴリズムより少ないことも示された.実際に数値実験において,dLVアルゴリズムがQRおよびdqdアルゴリズムより高精度であることが確認された.特に悪性の行列の場合には,より高精度である. 一方,一定の値の差分間隔ではなく時刻によって異なる差分間隔をとる不等間隔離散ロトカ・ボルテラ系の解の特異値への収束性を証明した.これは不等間隔離散可積分系による数値計算の初めての例である.さらに,δを時刻毎に適切に取り替えることで収束が加速される例を与えた.以上の結果を,M.Iwasaki and Y.Nakamura, An application of the discrete Lotka-Volterra system with variable step-size to singular value computation, Inverse Problems, Vol.20(2004),553-563において発表した.
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