FPGAを用いたCCDの高速データ処理システムの構築
Project/Area Number |
13874032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 恵美 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40283824)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | X線CCD / FPGA / デジタル信号処理 / VHDL / メッシュ実験 |
Research Abstract |
X線CCDのデータ処理は大きく2つに分けられる。X線が入射していないときの各画素のゼロレベルを決定するためのダーク処理部、ダークを減算した後のデータを元に、X線イベントを検出するイベント処理部である。 我々は初年度、アルテラ社の最新のFPGA(APEX20K)を搭載したデジタルボードを製作した。ボードには外部メモリーとして4MbyteのS-ram、CCDの信号処理のための10MHz ADCを2つ搭載している。我々は、このボードを用いて、ダーク処理部を実装することに成功し、これまでオフラインでCPUを用いて行った処理に比べて1桁以上動作を高速化することに成功した。さらに、イベント処理部分も実装を完了し、CPUに比べて2桁程度高速動作可能であることを実証した。 最終年度である今年は、我々がこれまで開発してきたX線の入射位置をCCDの画素よりも高い精度で決定する技術をFPGAに実装した。X線がCCDに吸収されるとある有限の大きさを持つ電子の塊(電荷雲)を生成する。電荷雲は概ねX線のエネルギー(波長)に比例して大きくなる。我々は独自に開発したメッシュ実験と呼ばれる実験手法を用いて、CCD中で生成される電荷雲を精度良く測定することに成功した。電荷雲はCCDの画素に分割されるため、最終的に出力されるイベントパターンと電荷雲形状を比べることで、X線入射位置を画素よりも高い精度で推定することができる。これまでX線入射位置推定のためには、データ取得後オフラインでダーク処理部、通常のイベント処理部を行ったのちに、入射位置の推定を行っていたために、膨大な処理時間を必要としていた。我々はこの処理をFPGAで行うことにより、リアルタイムでX線入射位置を推定することに成功した。イベントの処理部分だけを比べても、これまでの処理速度を3桁も改善することに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)