Project/Area Number |
13874036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
坪山 透 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80188622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 善一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (00200759)
幅 淳二 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (60180923)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 粒子検出器 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブは炭素原子からなる直径数nm・長さ数10μmの物質である。この物質は金属より高い熱伝導度と融点を持つ。その微細な構造により、これを電極として用いた場合、近傍で高い電場を発生することが可能になる。これらの性質より、粒子検出器に応用できれば、長寿命、高い検出効率のものが開発できる可能性がある。 2cm*2cmの平面電極構造をもつチェンバーを用いて、評価を行う。実験に用いたカーボンナノチューブは放電法で作った直径7-12nm、長さ10μmのもので、純度は90%のものである。実際の製品を見ると、長さ0.5mm程度の非常に細かく、密度の低いスス状の構造をしている。これを電極として用いるために、接着剤中に混入し電極に塗布した。ところがこの場合、ナノチューブは接着剤中に懸濁する形になり、電極として用いることは不可能だった。第二の方法として電極に導電性接着剤を塗り、ナノチューブを均一に散布する、という方法も試みた。この方法を用いることで、ある程度表面に濡れのないナノチューブ層を得ることが可能になった。 この電極を用いて、検出器のとしての性質を確認する試験を行った。アルゴン・エタンの混合ガスをこの電極間に充填した後に、高電圧を掛け電極からの信号をチャージアンプで増幅し、オシロスコープを用いて測定を行った。2000Vまでの電圧を印加して試験したが、優位な信号は見られなかった。 将来の改善策としては、CVD法を用いて基板に直接ナノチューブを形成することが考えられる。その場合、電気的な性質を改善できるだけでなく、長さ・方向の均一性を向上させることができる。
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