Project/Area Number |
13874073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
町口 孝久 埼玉大学, 理学部, 教授 (00008864)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 共役 / π電子 / 付加反応 / トロポン / ベンザイン / NMR / 初期生成物 |
Research Abstract |
交差共役8π系化合物であるトロポン(1)と2π系のベンザインとの付加反応による[4+2]型の付加体の生成反応は、Diels-Alder反応の代表例の一つになっていた。様々な反応条件において本反応を再検討した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による詳細な反応生成物の分析を行なった結果,従来報告されていた[4+2]型の付加体以外に多数の生成物の生成が判明し,これらの新規生成物が主生成物であることが判明した。カラムクロマトグラフィーやHPLCによってこれら反応生成物を単離し,最新の分析方法を用いてその構造を明らかにした。その結果,従来のベンザインについて定説になっていた反応機構(ベンザインの求電子付加反応)からは予想できない数種類の新規化合物を得た。これらの得られた生成物の構造ならびにHPLCによる反応解析によって得られた実験結果に加えて,反応過程について分子軌道理論による検討も行った。これらの結果から,従来の定説であるベンザインが三重結合として反応に関与していると考えたのでは得られた生成物の生成は説明できず,ベンザインがビラジカルとして反応に関与していると考えることによって説明できることを見い出した。本反応においてベンザインの反応についての従来の定説が誤りであることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)