Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Research Abstract |
ペンゾポルフィリンやフタロシアニンの様に平面性の高い共役拡張分子は,有機分子半導体としてエレクトロニクスへの応用が期待されている興味深い分子である。従来の半導体デバイスの作製は,真空蒸着の方法が主流であったが,有機分子半導体の特徴として,塗布によるデバイス作製が可能である点が有利である。本研究では,ビシクロ環が縮環したピロールを用いてポルフィリンやフタロシアニンを可溶化し,塗布法により有機薄膜を作製し,加熱してエチレンを除き半導体に変化させてそのトランジスター特性を検討した。また,ベンゾポルフィリンやフタロシアニンを真空蒸着の方法により薄膜トランジスターを作製しその特性を比較した結果,塗布法により作製したトランジスターの方が,移動度,オン・オフ比共に優れていた。また,このトランジスター特性に及ぼす不純物,酸素,水の影響を検討し再現よく優れた特性がでる薄膜トランジスターの作製に成功した。さらに,ピロールを含まないチオフェンやポリアセン系にもこの逆Diels-Alderの方法を基にした薄膜トランジスターの開発に成功した。また,熱以外の刺激による塗布法の薄膜トランジスター作製として,アルミナ触媒や光反応による物性制御にも成功した。 これらの成果は,インクジェットやリソグラフィーの技術と組み合わせることにより,微細パタン作製への応用が可能である。
|