新規ずり応力・吸収スペクトル同時測定法による液晶薄膜の研究
Project/Area Number |
13874086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗原 和枝 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50252250)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 共振ずり測定 / 等色次数干渉法 / 微細ナノ空間 / 液晶 / 表面配向評価 / 6-シアノ-4-ヘキシルビフェニル |
Research Abstract |
本研究は、新規ずり応力・吸収スペクトル同時測定法により2つの表面に挟まれた液晶薄膜の表面による配向構造化の厚み依存性をナノメートルの分解能で研究する新規手法を提出することを目的とした。 液晶の配向制御は、ディスプレイ等の液晶の利用や、固体基板上と液晶分子の相互作用理解からも極めて重要な問題であり、様々な表面修飾が試みられている。我々は、最近、2つの表面間に挟んだ液晶の厚みを0.1nmの精度で制御しながら共振ずり応力測定を行い、表面から深さ(厚み)方向への液晶の配向性を評価する新しい手法を開発した。本研究は、この共振法に加え、液晶薄膜の配向性を色素ホストの吸光度変化から同時モニターする測定システムを導入したもので、液晶薄膜の研究に従来にない新規手法を提出することをめざして研究を行った。 (1)液晶のナノずり応力・吸収同時測定の確立 -等色次数干渉縞の透過光強度高感度測定の確立と、吸光度の算出・解析法の確立- 申請者らが自作したナノずり応力測定装置(既存設備)に付属する分光器に高感度マルチチャンネル光検出器を組み合わせ、ずり応力システムに加え干渉縞のスペクトルを得るシステムを製作した。ずり応力測定装置では、表面間の間隔を等色次数干渉法により測定している。表面としては裏に銀を蒸着した可視光に透明な雲母を用い白色光を照射、多重反射させながら分光器に入射し、得られる干渉縞の波長から表面間隔を得るものである。観測波長領域に吸収を持つ色素が2表面間に存在すれば、干渉縞の明るさが変調される。今回製作したのは、この干渉縞スペクトルの透過光量変化より吸収スペクトルを高感度で得る装置である。干渉縞における透過光強度より色素試料の吸光度を求める一般的な解析法を提出し、偶・奇の縞の挙動等について、理論と実験により解析法を提示した。 (2)液晶薄膜のナノずり応力・吸収変化同時測定 液晶としては典型的な6-シアノ-4-ヘキシルビフェニル(6CB)ならびにP-メトキシベンジリデンP-n-ブチルアニリン(MBBA)を用い、色素(ゲスト)を加えたホスト-ゲスト液晶のナノずり応力測定を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)