Project/Area Number |
13874117
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 良隆 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70143360)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東郷 建 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40334247)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 受精 / イオンチャネル / 情報伝達系 / 分子生理学 / カルシウム / イメージング / 海産無脊椎動物 / 開口放出 |
Research Abstract |
卵・精子の活性化等については従来主に生理化学的な手法で研究されており、活性化に必要な細胞内情報伝達系をイオンチャネルがトリガーすることが示唆されてきた。すなわち、このような非神経細胞においてもイオンチャネルが細胞外の環境変化に対するセンサーとして働き、細胞内の情報伝達系を活性化しているのである。我々はそのメカニズムをより直接的に探るため、従来この分野ではあまり用いられてこなかった電気生理学や分子生物学の手法を用いた研究を計画した。ウニ卵は大型球形のため微小電極を用いた細胞内記録,2電極膜電位固定,パッチクランプなど各種電気生理学的手法を適用しやすい。この利点を活かして,本年度はまず、受精電位の記録とその生成に関与するイオンチャネルメカニズムの解析を行った。その結果、卵の膜は第1相として精子と卵の結合に伴う急激な脱分極、第2相として数10秒間にわたる脱分極とそれに引き続く再分極、第3相として10分以上続く過分極の3相よりなることがわかった。また、トリプシンにより人工的に受精電位に類似の膜電位変化を起こさせうることも発見し、今後の解析が容易になることが期待できる。次に,Ca^<2+>濃度上昇の経路及び時空問パターンをイオンチャネルの活動及び開口放出の進行(受精膜形成)と同時記録して解析する基礎として、まず正常の受精時におけるCa^<2+>濃度上昇の時間経過を解析し、特徴的なパターンの記録を得ることができた。開口放出という現象は現代の神経生物学・細胞生物学では極めてホットで重要なテーマであり,今後申請者らの研究計画をさらに推進することにより開口放出という一般的な生命現象に関する重要な知見が得られるものと期待される。
|