スメクティックA液晶のパターン形成とその微小球レーザへの応用
Project/Area Number |
13875063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
内藤 裕義 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90172254)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | スメクティックA液晶微小球 / パターン形成 / 電界効果 / 自発曲率 / FDTD法 / Whispering Gallery Mode / 顕微蛍光 / 微小球レーザ / スメクティックA液晶 / 自己組織化 / 変分計算 / ソフトマテリアル / ヘリカル構造 |
Research Abstract |
試料には、スメクティックA相を呈するoctyloxycyanobiphenylと長鎖アルキルアルコールおよび、ローダミン6G等のレーザ色素を用いた。この混合物をガラス基板で挟み込むことにより試料を作製した。試料を温度安定性の優れた温度可変試料ステージに固定し、高画素ディジタルカメラを取り付けた偏光顕微鏡により形態観察を行った。試料中に半径50μm程度の小球を等方相から徐冷することにより成長させた。これに1KHzの交番電界を印加すると小球は分裂し、径の小さな球(微小球)へと変化した。電界強度を上げるに従い、より小さな径の微小球へと変化する様子が観察された。すなわち、電界を0.7V/μmから1.5V/μmに増加させると微小球の半径は12μmから4μmへと変化した。電界印加時の液晶微小球の安定性は、等方相-液晶相間のギブスの自由エネルギー差、等方相と液晶相の界面エネルギー、液晶微小球の曲率弾性エネルギー、液晶分子の誘電率異方性に起因する液晶微小球の誘電エネルギーを考慮することにより議論することができる。電界印加時に自発曲率が微小球全体に一様に誘起されると仮定すると、実験結果を説明することができた。なお、自発曲率の起源は電界印加により液晶分子が分極し、液晶ドメイン中に分極電荷が生じることに起因している。このことから電界印加により液晶微小球サイズを制御でき、波長可変微小球レーザとしての機能が期待できる。 スメクティックA相等の異方性媒質微小球における光波伝播をFDTD(Finite Difference Time Domain)法により解析し、異方性媒質微小球であってもWbispering Gallery Modeが立つことを示した。光学顕微鏡、温度ステージ、窒素レーザ励起色素レーザ、分光系からなる蛍光顕微分光装置を構築し、外部電界を印加することによりサイズ制御したスメクティックA微小球においてWhispering Gallery Modeを見出した。これらの知見はスメクティックA微小球レーザ実現への端緒を拓くものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)