大規模量子化学計算システムによる電極界面の固液複雑現象への萌芽的アプローチ
Project/Area Number |
13875164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50093076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 誠一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40311550)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90241538)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 大規模 / 量子化学 / 電極界面 / 固液複雑現象 / 燃料電池 / リチウム2次電池 / エチレンカーボネート / LiCoO_2 |
Research Abstract |
21世紀における人類の最大の課題はエネルギー・環境問題の解決であり、そのためのキーテクノロジーとして、電池技術の重要性がクローズアップされており、太陽電池や燃料電池、各種2次電池が精力的に研究されている。電池性能の向上のためには、電極、電解質といった機能材料の開発とともに、電極/電解質界面の微視的解明と制御が重要である。研究代表者らは、従来の第一原理分子動力学法により数千倍以上の高速計算が可能で、液相などの大規模系にも適用できる高速化量子分子動力学計算プログラムの開発にすでに成功している。そこで本研究では上記手法などを活用し、様々な電極/電解質界面の複雑現象を分子論的に解明することを目的とした。 まず、固体高分子型燃料電池に上記高速化量子分子動力学計算プログラムを応用し、グラファイト上のPt電極と電解質であるナフィオンの電子状態ダイナミックスの計算に成功した。従来の計算プログラムでは、このような大規模系のシュミレーションは全く不可能であり、開発したプログラムの有効性が実証された。さらに、リチウム2次電池に関しては、LiCoO_2などの正極材とエチレンカーボネートとLiPF_6から構成される電解液界面のダイナミックスについて検討した。その結果、エチレンカーボネートはLiCoO_2に酸素側から吸着する様子やLiCoO_2表面付近のLiが界面に向かって拡散するダイナミックスが、世界的にも初めて明らかとなった。また、同様の現象がプロピレンカーボネートやブチルラクトンを電解液として用いた場合にも観察された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)