Project/Area Number |
13876067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80150192)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | グレリン / 摂食 / 成長ホルモン / 下垂体 / 成長 / ghrelin / GH |
Research Abstract |
一昨年、児島らはラットおよび人の胃から、成長ホルモンセクレタゴーグ(GHS)の内因性リガンドとして28個のアミノ酸からなるghrelinを同定した。このghrelinは3位のセリン残基がオクタノイル化した極めてまれなペプチドでin vivo, in vitroで下垂体から成長ホルモン(GH)の分泌を促進する。著者らはこのghrelinに強力な摂食促進作用、胃酸分泌促進作用が存在することを先に報告した。本研究では、ラットの新生児におけるghrelinの生理作用の解明を行い、次いで、ghrelinの産業動物への有用性を確かめるために、和牛を用いて成長ホルモン分泌作用の有無とghrelinの血中濃度を検討した。免疫組織化学により、'妊娠後期の胎児の胃粘膜では、非常に少ないとは言え、ghrelinの免疫陽性細胞が既に存在した。Ghrelin陽性細胞数は、出生直後から徐々に増加した。Ghrelin陽性細胞は、1週齢のラットでは酸分泌腺の底部において豊富であり、3〜5週齢では、胃腺の頚部から底部に広く分布した。胃のghrelinレベルは、1週齢から5週齢まで直線的に増加し、その後一定になった。8時間のミルク制限によって胃のghrelin血濃度は有意に減少した。一方、血漿中のghrelinは逆に増加した。新生児に毎日ghrelinを連続投与すると、体重の著しい増加なしで、膣開口日を有意に促進した。さらに妊娠ラットに分娩前5日間ghrelinを連日投与すると、投与量依存的に出世時の新生児体重を増加させた。弱齢和牛においてghrelinは有意に成長ホルモンの濃度を上昇させた。また成牛において、給餌直前と給餌後の血中ghrelinを比較すると、食事前は高い値を示し、食事1時間後には一旦低下し、その後時間とともに増加することが認められた。 以上の結果、ghrelinは胎児の成長に重要な役割を果たしており、また、牛の摂食にも関係していたことから、今後、家畜生産への利用が充分可能であると推察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)